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日本の行事・暦

二十四節気「雨水(うすい)」 水のはじまり、縁のはじまり

2026年 2月19日

二十四節気の一つ「雨水(うすい)」は、厳しい寒さの中にほのかな春の気配が差し込み、雪が雨へと変わり、大地がゆっくりと潤い始める頃を指します。

凍てついた景色がほどけ、水が巡りだすこの節目は、自然の息づかいが再び動き出す合図のようなもの。静かな変化でありながら、季節の歯車が確かに回り始める瞬間です。

昔の人々は、この時季を「万物が目を覚ますとき」と捉えてきました。雪解け水が田畑を潤し、草木が芽吹く準備を整える―目に見える変化はまだわずかでも、生命の営みは確実に次の季節へ向かっています。空気の冷たさの奥に、春はもうすぐそこだと気づかされます。

古くから、この日にひな人形の飾り付けを言い伝えがあります。はっきりとした由来が文献に残っているというものではなく、季節感と縁起担ぎが結びついて生まれた民間の言い伝えのようです。
諸説ありますが、雨水(うすい)は雪が解けて水になり、滞っていたものが動き始める象徴的な時期。昔の日本では「水が巡る=運気が巡る」と考えられていました。縁もまた”流れ”で結ばれるものと捉えられていたので、この日にひな人形を出す→良い流れに乗る→良縁が訪れるというイメージが自然に結びついたわけです。


単なる縁担ぎではありますが、季節のリズムと人生の節目を重ねる、日本らしい感性を感じる習慣のように思います。女の子のいらっしゃらないお家も、もうすぐやって来る桃の節句に向けて、室礼を整える準備を始めてはいかがでしょう。






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