5月2日頃(2023年は5月2日)。立春から数えて八十八日目。
春から夏に移る節目の日で、この日から夏の準備を始めます。
「夏も近づく八十八夜〜」という歌もあるように、暖かくなってきます。 最近は品種改良などが進み、昔ほど種まきに気を遣うこともなくなったようですが、かつては八十八夜は種まきの大事な目安となっていたようです。
「八十八」という字を組み合わせると「米」という字になることから、農業に従事する人にとっては五穀豊穣を願う特別重要な日とされてきました。今でも、農耕開始の到来を祝って神事が行われるところがあります。
@この時季は暖かく安定した気候になってはくるが、晩霜(おそじも)が降りて作物に被害を与えることもあるという解釈と A霜の害の心配がなくなるという解釈があるようです。 気になって、かなりの文献を調べましたが、どちらも正解、という感じみたいですね。ただ「八十八夜の泣き霜」という言葉もありますので、農作業においては、まだ気の抜けない時季といえるのでしょう。
八十八夜に摘まれた新茶は、昔から栄養価が高いとされ、古くから不老長寿の縁起物として珍重されていました。 ※その年の最初に新芽を摘んで作ったお茶を「一番茶」といいます。通常、一番茶のことを「新茶」と呼びます。