立春の前の日(2025年は2月2日)。
本来、節分というのは季節の変わり目にあたる立春、立夏、立秋、立冬の前の日のことを指します。 旧暦では立春の頃が一年の始めとされ、最も重要視されていましたので、節分といえば、一般的に立春の前の日を示すようになりました。立春を新年とすると、節分は大晦日にあたります。そのため、現在でも節分のことを「年越し」という地方もあります。 ※旧暦の元日は立春の頃で、立春の日とは限りません。
節分に行われる豆まきは、宮中行事の追儺(ついな)と寺社が邪気を祓うために節分に行っていた豆打ちの儀式が合わさったものといわれています。
※豆まきの時「鬼は外。福は内」と唱えますが、浅草寺では、観音様の前に鬼はいないということから「千秋万歳福は内(せんしゅうばんざいふくはうち)」といいます。他にも「鬼は外」と唱えない寺・神社・地域があります。
炒った豆を神棚にお供えした後、その豆を年男が「鬼は外、福は内」と大声で唱えながらまきます。 ご家庭では、一家の主がまきましょう。災いを追い払う。 蒔き終わったら、そのまいた豆を年の数(または年の数+1)だけ食べます。1年の無病息災を願う。
炒った豆を枡に入れて、神棚にお供えします。神棚がない場合は、目線より上のところにお供えしましょう。
まくのは夜。 一家の主がまきます。家族に年男・女、厄年の人がいる場合は、その人がまいた方がいいですが、ご家庭でされる場合は、それほどこだわらなくてもいいでしょう。
窓を開けて「鬼は外」と唱えながら、家の外に向かって2回まき、すぐに窓を閉めて「福は内」唱えながら、部屋の中に2回まきます。 家の奥の部屋から順番に。 玄関は最後です。
まく時は手のひらを上に向けます。 豊作を祈願して畑に種をまくしぐさを表していますので、オーバースローで投げるようにまいてはいけません。
※必ず炒った炒った豆を使いましょう。節分用に市販されている豆は予め炒ってあるものがほとんどですので、そのままで大丈夫です。
文武天皇の頃に中国から伝えられたといわれている宮中行事。 弓矢などで悪鬼・疫癘(えきれい)などを追い払う行事のことで、平安時代は、陰陽師たちにより宮中において大晦日に行われていました。江戸時代には「豆まき」として庶民に広まりました。