一般的に干支というと、十二支が思い浮かぶと思いますが、
本来は十二支に十干(じっかん)を組み合わせた十干十二支のことを指します。
十干十二支は中国から伝わったもので、昔の日本では、これを用いて時刻や日、年、方位を表したり、
また吉凶を占うなど生活に欠かせないものでした。
12と10の最小公倍数である60を周期とします。もうおわかりですね。
生まれた年の干支が一回りするのが数え年の61才。暦が還(めぐ)ることから還暦となります。
※2026年の十二支は午(うま)、干支は丙午(ひのえうま)です。
丙午(ひのえうま)
丙午(ひのえうま)に生まれた女性は気性が激しく、夫が苦労するという迷信があることから、
昔は丙午に子どもを産むことを避けたりしたことがあったそうです。
実際、前回の丙午の年(1966年)には、出生数が前年に比べて25%減、統計を取り始めた明治以降で、
当時の最低を記録したそうです。
このような迷信が広まったのは、江戸時代に上演された歌舞伎や文楽の演目である「八百屋お七」が
きっかけと言われています。
恋する男性に会いたい一心で放火をし、火刑にされるというお話なのですが、この「お七」という女性が
丙午生まれなのです。
この舞台が人気になると共に「お七・気性の激しい女・丙午生まれ」という迷信が広まったというわけです。
当然のことながら、全く根拠のない話。
昔、こんな迷信が広まったことがあったんだ程度に受け流していいものということは言わずもがな。